透明タロットという少し変わったデッキを持っている。
カードが透明になっていて、一枚ずつ読むのではなく、重ねて一枚の絵を作るタロットだ。
買った当時は面白そうだと思ったが、結局一度も使わないまま何年も経ってしまった。
久しぶりに手に取ってみると、プラスチック製の箱は劣化し、フタは開けた瞬間に折れた。
そしてプラスチックのデッキは重く滑らない。
シャッフル出来ない難点もある。
でも使い方は簡単だ。
カードを数枚まとめて引き抜く。
この日引いたカードは、背景が愚者の山、朝が「塔」、美容室では「カップ2」、帰宅時は「ワンド10」
透明タロットなので、カードを重ねて一枚の絵として読む。

翌日、そのカードを見返してみた。
その日は外出をする。
朝は予定通りにいかず少し慌ただしく、美容室へ駆け込む。
美容室では担当者と話が弾んだ。
その後はスープカレーの店に行き、急いで食べてブラウスを汚した。
次はリフォーム店に裾直しを取りに行き、
帰宅して急いでブラウスを二度洗いし、
ネット注文の商品を受け取った。
ブログを書いていると夫から連絡があり、娘も合流して急遽夕食を作る。
家族で夕食を囲み、二人が帰ったのは23時前だった。
一日が終わる頃には、どっと疲れた。

カードを重ねて見てみると、
「予定に追われ、逃れるように過ごす日」
「人との関わりに和む日」
「予定が次々につながる一日」
「最後は荷物を抱えたような疲労感」
そんな空気が一枚にまとまっていた。
鑑定でこれを使ったら「本当に占ってるの?」と思われそうで使えないかな。
でも個人的に使うには面白い。
一枚に重ねたまま飾って次の日確認できそう。
いつもは時系列に見えるタロットが、まるで立体画みたい。
この日、どれも大きな出来事ではなかったが、全体の空気は確かにカードと重なっていた。
一日の流れを予測し、その空気を一枚の絵として保存する。
この透明タロットは、体験型の日記のようでとても面白いものだった。
